腸にやさしく

潰瘍性大腸炎から短腸症候群になった患者の生活を綴ったサイト。誰かのお役に立てば…

退院

当初入院は3週間の予定だった。潰瘍性大腸炎術後回腸嚢炎のための外科手術で、回腸嚢と肛門を摘出して、人工肛門を増設して退院のつもりだった。

ところが手術後、原因不明の腸閉塞が起こる。食べたものを嘔吐し、熱も39度と高熱が続き、敗血症による生命の危険があることから、緊急オペとなった。更に術後も小腸に小さな穴が空き、再度の緊急オペを実施するなど、短期間に合計3度のオペをすることになってしまった。

ICUにも一週間ほど入り、その間人工呼吸器をつけたまま。意識があるものの、人工呼吸器を誤って外さないよう、両手は縛られ、当然会話もできない。3度開いたお腹の傷は十分塞がらず、針金のようなもので、開かないよう固定されている状態。辛くて何度も涙を流した。

一般病棟に戻ってからも原因不明の高熱が度々続いた。ストレスが原因なのか、突発性難聴も発症し、左耳の聴力がほとんど無くなってしまった。食事ができない日々が数ヶ月続いたせいで、精神状態が極限となり、精神科の先生にもお世話になった。筋力も衰え、自立歩行ができなくなり、リハビリテーション科にも厄介になった。

フリースを着て入院した季節も移り変わり、今や夏の終わりである。そして本日、遂に退院の日を迎えた。入院期間は180日。家族にお迎えのもと、実に半年ぶりに病棟を出て下界の地に降り立つことができたのだ!

数々の障害が残り、これからの生活は困難を極めると思うが、家族や主治医の先生をはじめ多くの医療スタッフのサポートに応えるべく、一歩ずつ前に進んでいきたいと思う。

このブログが同じ病気で辛い思いをしている方の励みになれば幸いである。